一周するのにちょうどよい島、それが淡路島。
今回はサイクリストならば一度は走ってみたくなる淡路島をサイクリングしたのでその時の記録です。
1. 今日の天気と気分
2021年12月04日(土)。天気は晴れ!サイクリング日和と思いきや。
風が強く吹いている・・・。風速6~7mの西風が行く手を阻む、そんな日でした。
2. 実際に走ってみました
スタートは大阪本町から
定期的に出張で大阪に来ているのですが、毎回自転車を持って行って旅をしています。
土日を挟むことができるこの出張は日本の西側を攻めるには持ってこい!
ということで今回は淡路島を攻めるべく滞在先に自転車を宅配便で送りました。
いつもは新幹線で輪行をして自転車を持ち運ぶのですが、今回は会社から直接大阪に向かったので輪行はせずに自宅から直接自転車を送りました。
シクロエクスプレスという自転車配達専用の業者を利用したのですが、往復1万ちょい。
少し高いなあ・・・と思いつつも身軽で現地に行ける便利さには変えられないことで宅配便です。
朝5時に滞在先の大阪本町にあるマンションから輪行で御堂筋線、梅田で阪急線に乗り越えて淡路島まで行くフェリー乗り場がある明石まで行きます。
梅田6時発の阪急線でも3割くらいは埋まっていました。
みんなそんな朝早くからどこに行くのでしょうか笑
明石からフェリーに乗る
7時過ぎには明石駅に着いてそこから自転車を組み上げてフェリー乗り場に向かいます。
駅から港までは商店街を通るのですが、まだ朝早かったのでほとんどのお店はシャッターが下りていました。
人気がほとんどない道を自転車で抜けてフェリー乗り場に到着。
岩屋までの乗車料金と自転車料金を払い列に並びます。
私と同じようにチャリを島に運ぶ人が2組ほどいました。
時間が来たら可愛らしいペイントが施された明石⇔岩屋を結ぶフェリー「ジェノバライン」に乗り込みます。
自転車はこのようにロープで固定。
手前にも自転車を設置する場所があったのですが、波の影響で飛沫がかかるから奥の方が良いと促されて私も奥に自転車を設定。
出航時間になったので座席に着きます。
15分ほどの船旅ですがテレビも設置されていて快適な船内でした。
淡路島側の岩屋港に到着
淡路島側の港である岩屋に到着です。
自転車を船から降ろしてヘルメットを装着したりと出発の準備をします。
船から出てきた自転車やバイクやらが列をなして島へと放出されていきます。
さあ、私も淡路島サイクリングを楽しむぞ!
時計回りで島を走ります
岩屋のフェリーターミナルから島の中腹に位置する洲本市までは島の東側を走る国道28号線を進んでいきます。
一日の中で道の駅に何軒か遭遇したのですがどこでもタマネギが全面的に押し出されており、タマネギ王国に来た実感が湧いてきます。
道をひたすら南下していくと、世界平和大観音が姿を表しました。
この大観音像、以前ニュースで見て知ったのですが誰かが私財で建造したもので、今や誰も保守管理をしておらず老朽化によって今は解体している最中とのこと。
この解体費用に税金が使われているとかで、なんやかんやと騒がれていました。が、正直こういう時のために税は存在する気がする。
海岸線に沿って走っているとこうした風景をよく目にするのですが、その土地その土地でやっぱり千差万別、その土地の色というものを感じることができます。
コンビニで朝食を取る@淡路市
出発から20km地点、身体が温まってきたところで朝食です。
あんことマーガリンというカロリー爆弾を体に取り込み、今日一日のエネルギー源とします。
淡路市役所すぐ近くのコンビ二で食べていたのですが、9歳くらいのお子さんを連れた親子も自転車に寄りかかりながら同じく朝食を取っていました。
私もいつか親子でサイクリングをしてみたいな。
でっかいラグビーボールの先に見えるのは淡路ワールドパーク。
淡路島民の憩いの場所なのでしょうか。
ドラクエの生まれ故郷?洲本市
出発から30kmほどで洲本市に到着。
洲本は淡路島の真ん中に位置する市で、淡路島内で行政的に中心地となっています。
ドラクエの生みの親である堀井雄二さんの故郷がここ洲本市ということで、市役所近くの公園にドラクエ像が設置されていました。
写真を撮るのに2,3組の待ち列がありましたが、しっかりと並んで記念撮影。誰か自転車と像を良い感じに撮るコツを教えてください笑
洲本の街を出てまた島一周の道に戻ります。
少しするとホテルニューアワジを代表とした多くのリゾートホテルが密集しており、一大観光地と化しておりました。
どこのホテルか分からなかったのですが、車の出庫の案内をしていたホテルマンの服がとてもカッコよかった・・・。
島の南東部、山岳地帯に入ります・・・
観光エリアから少し進むといつの間にか人通りも車通りも無くなっていました。
この水平線に向かって延びていく橋は何なのだろうと思って家に帰ってから調べてみると、どうやら新関西アサノ鉱業の土砂採取場だそうです。
海底から土砂を取って、埋立地かなんかに利用するみたいです。
お次は住友大阪セメントの工場。
これは今稼働しているのでしょうか。タンクに穴が空いてしまっていますが。
淡路島一周、いわゆるアワイチを行う人は必ず南側の山越えがキツいと口を揃えて言いますが、スタートから44km地点にしてその入口に差し掛かりました。
島の南側には高さ100mほどの峠が3つあり、まずその一つ目の峠を越えていきます。
ここから徐々に傾斜がきつくなっていき、平均勾配が7%ほどの坂道を1kmほど進んでいくことになります。
峠の登っている最中、横目に海が見えてきました。
こうして見ると結構登ってきてことが分かります。
一つ目の峠を越えたあたりに大人のテーマパーク「ナゾのパラダイス」を発見。
性に関する展示物が多いのだとか。こんな山奥にひっそりとあることもあって怪しさ満載です。
そんなパラダイスの入口横から紀伊水道を臨むことができました。
雲の隙間から差し込む太陽の光が海を照らす、まるで絵画のような光景を存分に楽しむことができるのがこの自転車旅のいいところです。
向かい風との戦い、南淡路水仙ライン
一つ目の峠を乗り越え、ここからはしばし平坦な道を行きます。
ただここの道、路面状態があまり良いとは言えず、また風速8mほどの強い向かい風に吹かれて前に進むのが一苦労・・・。
海岸線に沿って海面からちょこちょこっと頭を出している小さくなってしまったテトラポッドを数えながら、一体何年の月日を経てあそこまで小さくなったのだろうかと考えながらとにかく前に向かってペダルを漕ぎます。
この写真の水面から察してほしい、風がとてつもなく強かったことに・・・。
すごい綺麗な景色なのに写真を撮った時は心が折れかけていて次を急ぐことしか考えていなかったです。
65km地点でまた高さ100mくらいの峠を越えていきます。
峠の所々にサイクリスト向けのカンバンが設置されています。
登りの途中にもこうしたカンバンがあって、平均勾配と「頂上まであと何m」といった表示があってとても助かりました。
峠を越えると少しの間だけ平坦な道を進んでいきます。
長閑な田園風景を走り抜けるときほど気持ち良いものはありません。
この時は風はちょっと収まっていたかな?
道の駅「福良」でお昼休憩を取る予定だったのですが、そこにたどり着くまでにまた峠を一つ越えました・・・。
昼食は道の駅福良で
スタートから80km。ヘトヘトになりながらも道の駅に到着です。
さすが自転車の島。サイクルスタンドがしっかりと設置されていました。
お昼は道の駅で海鮮丼。
美味しかったのですが、正直これで1800円は高くないだろうか・・・という感想を抱いてしまった。
突然の予定変更!徳島に行こう
実は昼食を取っている最中、今日の旅路を急遽変更することにしました。
どのように変更したのかというと、アワイチを断念して鳴門海峡大橋を渡って徳島経由で大阪に帰る旅路に変更したのです。
理由は至って単純。
あまりに風が強すぎた・・・。
あと淡路島の西海岸沿いにあまり魅力を感じなかったのでいっそ徳島に出た方が面白いのではないかという思いもありました。
一周しないと決まればあら不思議。一気に気持ちが楽になりました。
風に激しく揺られていた道の駅のすぐ近くにある河豚ちゃんも温かい目で私を応援してくれています。
今いる福良から徳島に行くには鳴門海峡を渡る必要があるのですが、そこにかかる橋は自動車専用道路なのでバスに乗る必要があります。
このようなのぼり旗が掲げられているくらい不便です・・・。
でも自転車を輪行できるバスがちょうど淡路と徳島間を運航していた(要予約)のでさっそく電話をして席を確保。
バスの時間まで2時間ほどあったので残りの時間の使い方を考えます。
鳴門海峡を望む道の駅うずしおで休憩
先ほどの道の駅「福良」からさらに南に10kmほど進んだところにある道の駅「うずしお」。
鳴門岬の先っぽにあるこの道の駅はすぐ真上を鳴門大橋が通り、一番鳴門の渦潮が近い道の駅を謳っています。
駐車場からアーチをくぐって先に進んでいくとお土産屋とレストランが併設された建物が見えてきます。
ここにもタマネギが前面に押し出されていました。
中に入ってもタマネギ。この圧力に負けて1つ買って帰ることにしました。
バスの時間までまだ1時間以上あったので道の駅のレストランでミルクセーキを飲みながら過ごすことにします。
バス旅の始まりです
時間も近づいてきたのでバス乗り場に向かいます。
道の駅から3kmからくらい離れたところにある神戸鳴門淡路自動車道の淡路島南ICにバス停があるのですが、このような裏道からバス停に向かいます。
こんな高速道路上にあるバス停に誰もいないだろうと思っていたのですが、女性2人と私と同じ輪行をしている男性が1人、先にバスを待っていました。
冷たい風に凍えながらバスを待つこと10分、バスに乗り込むことができました。
ここでハプニング。
私は輪行袋に自転車を入れていたのですぐバスのトランクに入れることができたのですが、もう一人はバス備え付けのサイクルラックを利用しようとしていて上手くいっていない様子。
どうやらサイクルラックに自転車を立ててトランクに入れるとサドルがトランクの天井に当たってしまうみたい。
10分くらい格闘して、結局はサイクルラックなしでそのまま自転車をトランクに横に寝かして入れていました。
そんなハプニングもあったのですがバスは無事徳島に向けて走りだします。
鳴門大橋から見た鳴門海峡。
すっかり暗くなってきました。
徳島駅に近づくと道がこみ始めました。
ここで心配になってきたのが徳島から和歌山に向かうためのフェリーの時間。
本当は徳島でご当地グルメを食べてからフェリーに乗りたかったのですが、どうやらその時間はなさそう・・・。
徳島駅から徳島港へ・・・
徳島駅に着くと急いで自転車を組み上げます。
徳島らしい写真を、と思い駅前のポストの上で阿波踊りを踊る2人を写真に収めます。
そのあとはもう徳島港へ向かうだけです。
せめて1箇所くらいは観光をしたかったのですが、特に徳島っぽいものを見ることができず・・・。でも途中、徳島城跡にある鷲の門の前で職質を受けている人を見かけることができました()
急げ!フェリーが出てしまう!
自転車を手荷物として持ち込むために輪行袋に収納をしたあとにチケットを慌てて購入。
ぎりぎり出航5分前に乗船することができました。
2時間半の船旅
船内には50人くらいの人が乗っておりかなり空いておりました。
自転車をごろ寝スペースに置いて、徳島で食べることができなかった夕飯を食堂で取ります。
・・・。夕飯です。売店にこれくらいしか売っていなかったのでこれで我慢です。
このフェリー結構大きいらしく、はじめの方は船内をウロウロと探索していました。
佐渡島に行くフェリーと同じくらいの大きさのような気がします。
甲板には記念撮影用の舵輪が設置してありました。
徳島を出航してから2時間半、和歌山へようやく到着です。
みんな出口に待機。
下船後、長い動く歩道(よく「歩く歩道」と言い間違える・・・笑)を歩き、隣接している南海線和歌山港駅に向かいます。
これは・・・!すみっこぐらしとのコラボ電車!
車内もまるで幼稚園の教室のような可愛らしい室内で、和歌山港駅~和歌山駅までのたった一駅ですが心が和みました。
旅も終盤に近づいて参りました
和歌山市駅からはあらかじめ予約していた南海線特急に乗り換えて大阪なんばまで一時間。私の旅もおしまいです。
結局、アワイチは出来ませんでしたがこれはこれで楽しかった!こうやって気分次第で旅路を変えていけるのが一人旅の良いところだな、と改めって感じた旅でした!
3. 実走記録