長い長い県外への移動自粛が解禁されて始めの休日、待ってましたと言わんばかりに自転車を担いで北陸の地に向かいました。
本記事は二日かけて富山~新潟間をサイクリングした際の一日目の記録です。
1. 今日の天気と気分
今日は2020年6月20日(土)。国の県外移動自粛要請が明けて初の休日です。
前日まで東京は雨がひどかったのですが朝にはすっかりやんでおり、今回サイクリングの舞台となる富山・新潟も最初は小雨が降っていたものの昼にはすっかり快晴でした。
しかも最高気温21度、風もそこまで強くないという非常に走りやすい天気でした。
2. 実際に走ってみました
始発の新幹線に乗るために、朝四時半ごろに起きて身支度を済ませ、重い自転車を担いで東京駅へ向かいます。
朝五時だというのに東京駅に向かう途中の地下鉄は座席が半分くらい埋まる程度には混んでおり、今までの自粛とは何だったのかと少しだけ疑問に思ったり。
かがやき501号、東京発金沢行の始発列車に乗って富山に向かいます。始発だけあって人はほとんどいませんでしたが、私と同じく自転車を担いでいる方や大きな登山リュックを背負ったご夫婦など、外に出たくてうずうずしていたであろう人々の姿が目立ちしました。
自転車は後ろの座席の裏にポン。北陸新幹線はまだ大型荷物置き場の予約制度が導入されていませんが、それでもできるだけ自転車を新幹線に持ち込むときは必ず後ろの座席を予約するようにしています。
ただこの日はそもそも同じ車両に2,3人くらいしかいなかったので、周りを気にせず余裕で自転車を置くことができました。
東京から二時間半、富山の地に到着です。少し曇っていましたが、まあこれから晴れるでしょう!海と反対側に行こうと思って普段のノリで北口に向かったのですがここは日本海側、北口は海側でした。些細なことで日本海に来たことを実感します。
富山駅を出るとまず路面電車の多さにびっくりします。1分に1本くらい何かしらの電車が来ていました。途中、話しかけて頂いた鉄オタのおじさん曰く、富山は日本の地方都市で一番路面電車が走っているとかなんとか。真実のほどは知りませんが…。
富山駅南口から県庁の方に進むと、富山城天守閣が見えてきました。撮る角度がちょっと悪くてあまりお城が奇麗に取れなかった…。すぐに郊外に向かって走り出したので、富山市中心部の観光地はここだけ。さらば富山城!
と、その前に朝ご飯。なぜかロングライドする前の朝ご飯は決まってたまごサンドを食べてしまう。禰豆子可愛い。
富山市街を抜けた後はこんな感じの住宅地を走り抜けていきます。ちゃんと青い線が引いてあるから、富山湾サイクリングロードとして機能しているみたいです。
一時間程度しばらく住宅地を走っていると、気づかぬうちに海に出ていました。そして海と道の間には一面に田んぼが広がっていたのですが、こんな海の近くに田んぼが広がっているなんて思っていませんでした。富山も新潟福井とかと同じコメ作りの盛んな県で、たしか最近、富富富というブランドのお米が作られていた気がします。ここの田んぼではないかもしれないですけど。
魚津総合公園ミラージュランドという、控えにも盛況とは言えない遊園地の裏手に回って海岸に向かいました。ちょうど出発から25km地点でもあったので休憩も兼ねて写真をパシャリ。
魚津市街を走っているとふと気になる看板が。
「米騒動発祥の地」とは何ぞや笑
気になって行ってみると米俵のオブジェクトが。かわいい…。
どうやら大正時代に起きたあの米騒動はここから起きたそうな。
魚津にはもう一つ有名なものがあって、蜃気楼が良く見えることで有名だそうです。世界で最も美しい湾、富山湾。
「美しいよ、富山湾!」と富山の海を褒めて彼の気分を上げる作戦に出たのですが、今日はそう都合よく蜃気楼は見えませんでした。1996年から蜃気楼の観測が始まったのですが、はっきりしたものが見えたのはどうやら8回しかなかったみたい。
黒部と言えば、黒部ダム。本当は黒部ダムまで行って観光放流とか見てみたいのですが、ちょっとそこまでクライムする時間と勇気はなく、今回はパス。海沿いの道を走って日本一周に努めます。
黒部市も魚津と一緒で田んぼが広がっていました。
どうやら湧き水で有名な場所があるみたいなのでちょっと寄り道してみることに。
思っていた以上にほんと普通の家とこにあって少しびっくり。飲めるみたいなのでちょこっと飲んでみましたが、とても冷たくて美味しかったです!
黒部ダムは行くのを諦めましたが、黒部ダムから流れ出る黒部川にはお目にかかることができました。下流なだけあって立派な川幅です。
反対側に目を向けると、鉄道橋がかかっていました。写真には収めることはできませんでしたが、列車が橋の途中で停車して観光客が一斉にこちらを向く場面がありました。
入善町という、黒部川が形成した広い扇状地に位置する町にやってきました。チューリップが有名みたいですが、さすがに時期外れということでお目にかかることはできず…。
代わりに?変な祭壇みたいなオブジェを発見。一周回って数千年先の未来の政(まつりごと)が行われていそうな、そんな不思議なオーラを感じました。
ずっと広がる田園地帯。北陸って感じでいいですね。
ところどこにテトラポッドが大量に置かれている場所を発見。日本の海岸線を守ってくれている一方で、白砂青松を破壊する存在でもありなんとも厄介な存在ですな、と個人的に感じています。
ここまでの道のりをずっと走っていて気づいたのですが、富山の家の屋根ってほとんど黒色なんですね。調べてみたのですが、屋根の雪を落とすために黒色の釉薬を使って滑りを良くしているために黒い屋根瓦の家が多いようです。
いい写真がなかったのですが、この写真で伝わるかな…
本日お昼をいただいたお店の屋根も黒色でした。というのはいったん置いておいて、越中名物のたら汁を始めて平らげました。
これがそのたら汁。新鮮なタラをぶつ切りにし、身やアラ、頭も、キモも、白子まで、余すところなく鍋に入れ、味噌で煮込んだこのたら汁は一見豪快にみえますが、味はとても美味しかったです!
お店の主人とおかみさんと今までお店に来たいろいろな旅人の話で盛り上がってとても楽しかった。こういう一期一会な出会いがたまりません。
さて、富山県朝日町から新潟県糸魚川市に入ります。
糸魚川市に行くにはかつての交通の難所と言われた親不知・子不知を越えなくてはなりません。今では日本海の断崖絶壁に沿って道が整備されていますが、自転車にとっては道幅も狭く交通量も多いこの道は未だに交通の難所ですね。
こんな道をひたすら15km程度走っていきます。
外に目をやると断崖絶壁が。昔の人は波間を見計らって狭い砂浜を駆け抜けていたようですが、そう考えるとほんと今は便利になりましたな。
途中まで国道を走っていたのですが、途中で分かれ道が。自転車はこちらを走ります。なんとも神秘的な雰囲気なのですが、海の波音と自動車の走行音でちょっとカオスな感じ。
国道から離れるとさすがに自動車の音は聞こえてこず、静かな景勝地に出ます。
知らないおじさんが足を組んで座っていました。
先ほどのおじさんの像を通り過ぎると、また国道に合流して自動車と一緒に走ります。
ところどころ放棄された旧国道を見ることができるのですが、これまたいい味を出しておられる。最近、東京幻想という作品集が話題を呼んでいるみたいですが、ちょっとそれに似ているものを感じます。
1時間くらいかけて難所の親不知・子不知を抜けました。山じゃない風景にホッと一息。しかしホッとしていられるのもつかの間…。
ほらっ!はい!パンク!コンビニでアイスを買って食べて、いざ出発とおもって自転車に乗ったら前輪がいつの間にかぺしゃんこに。
どこでやっちゃったんだろうと考える時間ももったいないのでさっさとチューブ交換。この自転車でのチューブ交換は初めてだからちょっと手間取ってしまいましたがなんとか交換完了。30分の時間ロス…。
無事自転車のパンク修理を終えて、残り40kmの道のりを走っていきます。
途中自転車道を見つけたりしたので、そこに入ってみたりしてのんびりと海岸線沿いをサイクリング。
海沿いを走るのはたしかに気持ちいいのですが、傾きかけてる太陽が早く目的地まで走れ!と私を追い立てるので、せかせかと上越市に向かって走ります。
途中、弁天岩とそこに乗っかっている厳島神社と灯台を見ることができました。灯台は「恋する灯台」に認定されているみたいで、確かにカップルや夫婦が多かったような気がします。
ようやく上越市に入った…。でもまだまだ今日泊まる予定のホテルまでは10㎞以上ある。もうひと踏ん張りです。
後ろを振り返ると日本海に西日が綺麗に反射していました。うまくは言えませんが、日本海は太平洋とは違った美しさがありますよね。
ようやく肉眼で上越市街を捉えることができました。
久しぶりのロングライドで足がパンパンになりながらも、18時過ぎに目的地に到着。ホテルにチェックインする前に、腹ごしらえ。木田食堂という、セルフサービスの食堂でめい一杯ご飯を食べました。
ホテルで一杯お酒を飲んでこの記録を書こうと思ったのですが、ベッドに寝転んでしまったが最後、そのまま寝てしまいました…。
3. 実走記録
長旅、、すごい!の一言です。
さて、輪行についてはどうお考えですか?
輪行ができれば、上越にサイクリストが増えますかね??
市民の皆さんと現役議員ごちゃ混ぜのオープンチャット(LINEの匿名掲示板)をご用意しました。 意外と好評ですので、よかったら輪行について、些細なことでも結構ですので、ツイートしてみていただけませんか🤗 https://line.me/ti/g2/uvbkSpEWQyXOLI_FOiE6OA