土日を挟んで大阪に出張した際、自転車で2日かけて和歌山市から本州最南端の潮岬まで旅をしました。これはその時の記録です。
1. 今日の天気と気分
今日は10月26日(土)。前日まで大阪から出発するか和歌山から出発するか迷っていたのですが、先日仕事から帰るのが遅く睡眠時間が十分に確保できなかったのでヘタレて和歌山から行くことに。
朝は少し曇っていましたが、昼過ぎからはすっかり秋晴れになりました。気温は20℃くらいで、漕いでいると少し汗ばむ気候でした。
2. 実際に走ってみました
出張滞在先の大阪中之島から天王町駅まで自転車で漕いで、そこからJR阪和線で和歌山市まで輪行。
土曜の朝なので空いていると思ったら、意外と混んでいて自転車の置き場に少し困りました。それでも何とかドアの端っこを確保することができました。
電車の中では昨日の疲れがまだ残っていたのか、立ちながら睡眠…。
和歌山県には一度大学四年生の時に、無人島の友ヶ島を訪れた際一度だけ足を踏み入れたことがあるのですが、今回初めて和歌山県の人里に舞い降りました。特に期待に胸を膨らませてきたわけではないのですが、その予想通り、特に和歌山駅周辺は変わったこともなく、無心で空きスペースで自転車を組み立てます。
和歌山駅から大通り沿いを5分ほど進むと、左手に立派なお城が見えてきました。紀州徳川家の居城である和歌山城です。
先ほどの和歌山城の角を左折し、国道42号線を南下します。ここからはきれいに整備された道を進むことになります。
この国道42号線は紀伊半島の太平洋岸をぐるっと一周して、静岡県の浜松市までを結んでいます。今回は潮岬までですが、こんどは浜松市まで完走したいものです。
有田市に突入です。静かな住宅街といった印象の町でした。有田市は有田みかんで有名で、さらには蚊取り線香発祥の地でもある、おつじ的隠れすごい町です。
有田市の中心地から国道を逸れて、海沿いを通る有田湯浅線(県道20号線)を進みます。住宅地を抜けると小さな漁港に出ました。こういう何の変哲もない漁港って風情があって個人的にすごく好きです。
幸神社。海から少し登ったところに位置する神社はなにか不思議なオーラを放っていたので自転車を停めてみました。後でgoogleで調べてみてもこれといった情報はなく、不思議な感じです。
広川町に入りました。
広川町の中心は内陸の方にあるので、海沿いは特に栄えておらず少し寂しい雰囲気でした…。
寂しいといえど、雄大な自然の景色の前ではそれはむしろ乙というもの。唐尾湾を臨む景色です。
ここのタイトルにしている 「稲むらの火」 とは、江戸時代末期の安政南海地震で発生した津波がここ広川町を襲った際に、とある村人が藁に火を着けて津波の襲来を村人に知らせて避難を誘導したという逸話のこと。この逸話は戦前、防災教育の一環として国語の教科書に掲載されていたそうです。
今日のメイン観光地である、白崎海洋公園に近づいてきました。公園までの道は岩々しい崖がずっと続いています。下の写真は採石場跡地のようですが、特に入れるわけでもなくスルーです。
15分ほど進むと白崎海洋公園に到着です。公園全体が白い石灰岩で囲まれていて、青い海と氷山のような白い岩のコントラストが美しい場所です。道の駅として登録されているのですが、自転車乗りは私一人のようです…。
公園の展望台からは太平洋が一望できます。(少しピントがぼけてしまったのが悔やまれる…)
さてと、幸せそうなカップルを横目に私は公園を後にして御坊へ向かいます。
おなかが減った…。私は基本的に食にこだわりはなく、今回も例に漏れずコンビニで済ませたかったのですが、そもそもコンビニが見当たらない。海洋公園から坂を降りたり登ったりを繰り返してなんとか国道に出ることができ、コンビニを発見。お昼ご飯を食べることに成功しました。
御坊市は和歌山の中では大きいほうの町で、特急を含むすべての電車が止まるようです。
御坊市を流れる日高川にかかる橋です。左手に橋げたがぽつんと残っているのが印象的でした。個人ブログでこの橋について書いている人がいたので、こちらも参照いただければと。
こちらは御坊発電所。今のご時世珍しい石油火力発電所です。最近の関西の電力需要減少と燃料高騰が相まって、2つあるうちの1つの発電所は2019年に稼働停止となったようです。
そして今にも飲み込まれそうなガソリンスタンド。ここまで放置していてはいつか壊れそうで怖いです。
干し梅の生産量が日本一のみなべ町へやってきました。なんとこの町はおにぎりの具は梅干しであることを推奨する、「おにぎり梅干し条例」が施行されているなんともユニークな町です。
梅干し臭がぷんぷんするのかと期待していたのですが、国道沿いは一切梅干しの匂いはしませんでした…。残念です。
田辺市に入るのと、国道沿いにちょっと良く分からない看板?が設置されていました。これは何の意図で置かれているのでしょうか。交通安全?というよりは芸術性を強調しているような…。とにかく、意味が分かりませんでした。
さっきの看板はさておき、この道から望む海はとても綺麗でした。
国道から少し外れて紀伊田辺駅の商店街へ。今日は到着してから予約したすぐそこのビジネスホテルに泊まります。部屋が薄暗くちょっと居心地がよくありませんでしたが、まあ、それもいい経験ということで。
まだ明るいうちにホテルでお昼寝して、夜はその街を歩き回るというのが楽しいのですが、この日はホテルで友達とオンラインゲームをしてしまいました。…まあ、それも良い経験ということで。